青蓮院から平安神宮を目指すと少し高い位置から朱塗りの大鳥居が目に飛び込んでくる。
疎水を越え鳥居をくぐると、近年整備された参道が心地よく、白砂の敷き詰められた広い神前広場は秋には七五三参りの子供を連れた家族や、結婚衣装の撮影の着物姿を良く目にする。
真正面に鎮座する朱(あか)と緑との雅な神宮に足を踏み入れるとそこには別世界が広る。
平安遷都1100年を記念し明治28年創建。考証設計は伊東忠太ら。庭は小川治兵衛による。社殿は平安京内内裏、大極殿の5/8として建てられ、応天門を楼閣、正殿の大極殿を拝殿とする。
左右には歩楼が延びて、右が蒼龍楼、左が白虎楼。東の蒼龍に西の白虎。それは神苑にも同じように見られ、東神苑に蒼龍池、西神苑に白虎池がみられる。南神苑の一角に設えられた四阿(あずまや)近くには秋の七草が植生している。
近年では神宮内でコンサート等もよく開かれている。夕刻からのイベントにはライトアップ等の影響もあり、独特の世界観が生まれる。薪能では篝火に照らされた能衣装の静かな動きがこの世の物とは思えない程だ。
春の櫻に、夏の緑。秋の紅葉に冬の雪。一年を通じて訪れる者の期待を裏切る事はありえない。様々な仕掛けが施され、皆さんを古の平安京へと誘うことでしょう。
時代祭
時代祭は平安遷都1100年の始まった京都の三代祭りの一つ。時代祭の行われている10月22日は桓武天皇の入京した日に因んでいる。始まった当初の行列は500人程であったらしいが現在その数は2000人規模にまでなっているそうな。今後、どのようになっていくのかも楽しみの一つか?
平安神宮周辺の観光
京都市美術館、国立近代美術館、細見美術館等の美術館をはじめ、青蓮院、無鱗庵、南禅寺、永観堂等、有名な寺社仏閣が近くに多々あります。動物園が最近改装され人気のスポットとなっています。
寺社を巡るのであれば南にいけば青蓮院から知恩院、丸山公園を抜け八坂神社へはゆっくり歩いても半日程で回れるのではないだろうか。
平安神宮より東に向かえば無鄰菴から南禅寺、永観堂の次に真如堂等がお勧めのルート。
ここ数年、平安神宮のある岡崎公園エリアの整備がすすめられていたが平成27年9月1日に完成。動物園のリニューアル、冷泉通~二条通間の神宮道の歩道化と公園の再整備。ロームシアター京都(京都会館)のリニューアル等がその内容。
平安神宮周辺の食事、カフェ
最近、天ぷら圓堂の岡崎邸が開店。熊魚菴の本店も近く。因に完全予約制。グリル 小宝、山元麺蔵、岡北等は絶えず行列ができており人気。好日居は隠れ家的人気スポット。
平安神宮へのアクセス
京都駅から
市バス5系統、洛バス100号系統で30~40分。『岡崎公園、美術館、平安神宮前』下車